2010年08月27日

カナン的日常―鶴岡林間学校絵画教室―

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毎年、8月20日頃からの1週間、鎌倉鶴岡八幡宮では100人余りの小学生を集めて林間学校教育を行っている。

これは「鶴の子会」という子供クラブを母体にした夏期講座である。「鶴の子会」は、鶴岡八幡宮境内を舞台に、日本の伝統文化や年中行事にちなんだ活動を行い、祖先を敬う気持ちや自然に感謝する心を子どもたちに伝えることを目的としている。毎年テーマを決め、それに添った総合教育をしている。プログラムもなかなか面白く、地引き網の見学や八幡宮の田んぼの手入れ、藁ひご細工やカカシ制作、奉納歌の練習や神饌の研究、なんていうものもあるようだ。今年のテーマは「学ぼう鶴岡八幡宮と鎌倉」。クイズ形式の境内オリエンテーリングなどもあって、なかなか楽しそう。

プログラムの中に絵画教室があり、画家の清水悦男氏、伴 清一郎氏と3人で講師をしている。

年に一度のことなのだが、6年もやっていると見覚えのある顔に出会えるのが楽しみになってくる。最初の年に一年生だった子が中学生になっているわけで、小学生対象の林間学校には参加できないけど、子供たちの面倒を見るスタッフとしてやってくる。去年まで、炎天下を画板抱えて絵を描いてた子が、子供たちの世話をし、まとめている。

なんかいいなあ。

親御さんとしても、ながい夏休みの後半の一週間を預かってもらえるのはありがたいらしく、申し込みの日には朝早くから窓口に行列が出来るという。講師の3人とも子供を持たないだけに、どこか建て付け悪く接していたが、時の流れとともに子供たちとの間に、共有できる部分が生まれるものなのだ。


学校ではなく、スポーツのクラブでもなく、地域の神社、いわば村の鎮守さまの子供会。

さらに高学年には、お泊まりの日が用意されていて、みんなでカレーを作ったり女子は茶道、男子は冷水をかぶる「禊ぎ」の体験ができるそうだ。

「いくら叱っても寝ないんですよ」

と、担当の権禰誼さんが言う。彼らは、時に本気になって子供達を叱る。そして怒鳴る。これが効くのだ。ふだん子供の人権とやらで、厳しくされたことのない子供達には、一発で効く。しかも、毎朝参拝している子供達には、その真意がある程度伝わっているようで、権禰誼さんや巫女さんたちには、うんとなついている。

彼らが成長し大人になった時、記憶の底に根づいた林間学校の思い出は、暑い夏の日差しとともによみがえってくるのだろう。

そういう地元ならではのつながりと体験を、ちょっぴりうらやましく思った。

■鶴岡八幡宮ぼんぼり祭に揮毫した「橋姫」。


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posted by 瓜南直子 at 22:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月23日

『三叉路』伴清一郎・美濃瓢吾・瓜南直子三人展

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富士宮【RYU GALLERY】にて、8月29日まで開催中です。

伴さんとは、2007年の大阪そごう(所沢、横浜店に巡回)での二人展以来。美濃さんとは初めてご一緒した。

平賀 敬のまな弟子である美濃瓢吾さんの、70年代の匂いのするシュールな絵と、童子を通して日本の思想を描く伴 清一郎さんの絵。そして瓜南直子。三つの異なる個性が、会場にコラボレートされた。

こんな展覧会の展示は、わくわくする。

三人三様、個性が強いだけに一歩間違うと、お互いをはねかえして居心地の良くない空間になったり、単なる住み分けにすぎない展示になってしまうこともある。

そこで、それぞれの作品に役割を与え、空間全体を一つの生き物のようにしてしまうのだ。

二人以上の展覧会の展示は、そういった空間イメージが持てるかどうかだと思う。序列や目立つ場所などの社会性を優先すると、建て付けの悪いつまらない空間になってしまう。

展示がキマッた時の気持ち良さは、制作とはまた別のものがある。

こんな時は、ギャラリストやキュレーターもなかなかいいな、と思ってしまう。雑用や経理はいやだけど。

【RYU GALLERY】は、富士山の登山道を入ったところにある。ギャラリーの大きな窓から富士山を眺め、また、窓の外から展示を見るのも佳いものです。

■美濃瓢吾【花下臨終図】
■伴 清一郎【交感】
■瓜南直子【赤きうはごと】

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posted by 瓜南直子 at 16:13| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

表現者』32号発売中!

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保守系オピニオン誌『表現者』32号が8月16日に発売されました。

今回の柱は、「民主党よ、いつまで『革命ごっこ』をやるのか」。

特集座談会は『日本思想再生のために』と題して西部 邁、富岡幸一郎、中島岳志、柴山桂太の諸氏によるもの。感情に流れず、背骨のまっすぐな高品質の座談会です。

表紙の原画のタイトルは「月光譜」。レイアウト上、カットされてますが、月の浮かぶ空に弦を張り、琴のように奏でる人を描きました。

さて、どんな響きが聞こえますか―。


連載第二回めのコラム「和食の散歩みち」、今回のタイトルは『豆腐族の頬ゆるむ』。冷奴の似合う景色について書いてみたものです。

このコラムでは、日本の食材や身近な料理について書いてゆきます。ただ、特別なレシピや料理の来歴より、その食べ物のある景色、私たちが共有するなつかしい香り漂う景色を描きたいと思っています。読んだあと、ついお豆腐を買いに行きたくなるような。




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posted by 瓜南直子 at 07:37| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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