2010年02月07日

「つけもんタワー」

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「何ですか?これ」

うちに来て、座卓の上のこの物体を見て、勇気のある人はそう聞く。

まじまじと見て、不思議そうに不気味そうに聞く。


これは「つけもんタワー」と呼ばれているものです。

朝ごはんの時、漬物をあれこれ、佃煮もあれこれ、とにかくあれこれ小皿に出して並べるのが好き。

結果あれを少し、これもちょっと、と残ってしまう。元に戻すのもイヤだし、それぞれをちびすけタッパーに入れるのも面倒だし、お皿にラップもなんか情けない。

何かないかなあ、と思っていたら、無印良品の化粧品などの収納容器売り場にありました。これ、おそらくイヤリングとかビーズとか、ネイルだとかの、そういうチマチマしたものを分別収納するケースなんだと思う。

女の人って、こういうものが大好きみたい。小引き出しとか、小物入れ、ポケットやのいっぱいついたバッグや財布。

かく言う私も一応、女のはしくれだから、こういうものに目が止まったわけではありますが。ただ、中に入れるものがイヤリングでなくて、漬物佃煮と言うのが何とも…。

小さい方は百均で見つけました。チマっと残った梅干ペーストや、ごま塩、バターの切れはし、タラコの一切れ、塩昆布、何でも入れてます。



いじましい、と笑うんでない。1人か2人、平均1.5人みたいな家では、本当にチマチマと残るのです。

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posted by 瓜南直子 at 16:45| Comment(2) | 漬物道楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月30日

柴田悦子画廊の『いぶりがっこ』

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毎年、この季節になると秋田の「いぶりがっこ」送られてくる。

と言っても、秋田から直接送られてくるのではない。贈り主は銀座の『柴田悦子画廊』のオーナー、柴田悦子女史である。

柴田さんの故郷、秋田県の実家の自家製いぶりがっこである。


『柴田悦子画廊』には、幾度となく私の個展を主催していただいた。

自分のイメージのおもむくままに、好きに絵を描かせて下さった、ありがたい画廊である。


「がっこ」とは秋田県で漬物のことを指す言葉。

一説には、角館のお殿様のもとに、京からお輿入れしたお姫様が漬物を召し上がって、

「雅香」である

と申されたからだ、と聞いたことがある。

「がっこ」の語源には諸説あるようだが、このエピソードが気に入って、私はこの説をとっている。

柴田さんの実家は、昔は茅葺き屋根で囲炉裏が切ってあり、天井から縄で編んでつるした大根を、囲炉裏から出る煙で燻していたらしい。

今は、近在の家もみな囲炉裏がなくなり、共同の燻し小屋を作って、大根を燻し、持ち帰って漬けるという。

玄米とザラメ、塩、唐辛子で漬け、1月末頃に食べ頃となり、ご両親が銀座で画廊を開く娘のところに送って下さるのである。
それを横取り、いえ、おすそ分けしていただくのだ。

毎年いただくのだが、そのたびに味が少しずつ違うのがまた楽しい。各家庭でもそれぞれ味が違うという。


それにしても、今年のいぶりがっこは絶品。

たくわんなのに、若くキワキワした味。歯ごたえ。そしてその香りの良さ。

大根と煙と米が作り出す
奇跡のような味。

真空パックされて売ってる、商品としてのいぶりがっことは、全く、別のものだ。


柴田さんの故郷からは、秋田小町や干しぜんまいなどもいただいた。

そのあたりについては、また今度。


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posted by 瓜南直子 at 14:35| Comment(3) | 漬物道楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月23日

水菜のこと−その3「塩漬け」

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岡山で買ってきた、京都の壬生菜を2袋漬けた。

壬生菜は水菜が変化したもので、水菜よりも緑が濃く、ふんわりした食感が特徴。

こういう漬け物のは、手順さえわかれば至極簡単。見張ってなくてよいから片手間に作れる。

売ってるものは、アミノ酸やら何やら入ってるのがほとんどだし、とにかく高い。作れば1/4、1/5くらいの費用でできる。

水菜や壬生菜は、塩漬けとしては、いちばん簡単なので、漬けものの手始めとしておすすめです。



〇まずは下漬け。

壬生菜をざぶざぶ洗ったらボールにいれ、粗塩を全体にまぶして放置。

何時間かすると、しななっとなってるから、大きめのビニール袋に汁ごと入れ、卓上漬物器に入れてネジをしめる。

漬物器がなければ皿を乗せて石とか何か重いものをのせる。私はダンベルを愛用しております。

壬生菜程度のなよなよした葉っぱは、下漬けは1日でよい。重しをはずし、薄い塩水で洗ってアクを抜き、やさしく搾って本漬けにする。



〇なぜ2度漬けにするか。
下漬けは野菜から水分とアクを抜くのが目的。

ここでグズグズすると、野菜が傷んでしまうので、強めの塩で短時間で水を上げる。上がらない時は、翌日塩水を回りから差して浸透をうながす。

私はフランス、ゲラン社の海藻入りの粗塩で、飽和食塩水を作って常備している。良い水に塩を入れて火にかけ、なんとか溶けるかな、くらいまで塩を足してゆく。

これを目的に合わせて、その都度水で割って使う。下漬けの差し水や洗いは、薄めに。本漬けにはちょっとしょっぱいかな、くらいに。あと、魚に塩する時にも使えて便利。



〇そして本漬け。

本漬けは、新しいビニール袋に壬生菜を入れ、間に少量のタカノツメと昆布を散らして、好みの塩加減に割った食塩水を差す。

今度は、野菜に味を浸透させるのが目的なので、重しは軽めに。

壬生菜くらいなら、1日か2日で漬かる。ビニール袋ごとタッパーに入れて冷蔵庫で保存。

その時、漬け汁から野菜が出ていると、カビやすいので注意。縦型の容器だと漬け汁が上まで上がり、いつも浸った状態を保てる。

時々、袋ごとむぎゅむぎゅしてやりましょう。1日くらいで全体に味がなじんで食べ頃になります。


明日の朝は、壬生菜漬け刻んで、煎茶でお茶漬けかな。
posted by 瓜南直子 at 13:03| Comment(0) | 漬物道楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月10日

水菜のこと−その1「ひね」


昨日、いい知らせが届いた。京都太秦の友人が、今月末に、大株の水菜を4kg送ってくれるという。

彼の家はもともと農家で、近所の親戚はまだ畑をやっており、ふだん遣いの野菜なら、頼めばすぐ送ってくれる。しかし、去年の春私がお願いしたのは、少し薹が立つくらいに育った、大株の水菜なのである。2年前に仕込んだ、水菜の糠塩漬けの「ひね」が残りわずかになってきたので、再度仕込もうと思ったわけだ。

「あかんわ、カナンちゃん。今日び、そんなん、専門の農家でないと作ってへんよ」

確かに、京都の八百屋さんでも、大株のものはめったに売っていない。たまたま、七条の中央市場のお膝元にいたものだから、場外の店先にドサッと積んである水菜を、エイヤッと担いで帰って漬けたわけである。京都でもスーパーにならんでいるのは、こちらで見かけるのと同じ、小さな株が数束、ビニール袋に入っているあれである。ただし、値段は格段に安い。

「それに、今、端境期やし」

で、彼は季節になったら分けてくれるよう、知り合いの中央市場の八百屋さんに頼んでくれた。それが、ようやく届くのだ。しかし、今漬けても、発酵してなんともいい味になるのは、来年の梅雨明けくらい。つくづく、去年仕込まなかったのが悔やまれる。あるうちは、おいしいおいしいで、食べつくし、次の手を売っていなかったのだ。キリギリスさん体質が、こんなところにも表れる。

でも、去年の春に漬けた菜の花の糠塩漬けを楽しみにしていよう。このお正月には、高菜も漬けたことだし。







posted by 瓜南直子 at 05:34| Comment(0) | 漬物道楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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